北海道の通年雇用助成金|季節労働者の通年雇用化と申請代行

2026年8月18日更新

通年雇用助成金とは、北海道など積雪寒冷地において、冬期間に離職していた季節労働者を通年雇用に転換した事業主に対し、冬期間に支払った賃金の一部(対象者1人あたり最大71万円)が支給される、厚生労働省の助成金です。建設業、林業、水産食料品製造業など、指定された11業種が対象となります。

先に確認すべきは「期限」です

通年雇用助成金は、金額よりも先にスケジュールを押さえることが重要です。届出の期限を過ぎると、その年度は申請できず、翌シーズンを待つことになります。

⚠ 年間スケジュール
  • 4月〜7月(雇入れの時期)ご相談はこの時期が最適です。季節労働者を雇い入れる段階で、その方を冬期間も継続して雇用するかを検討します。雇用契約や就業規則の整備は、ここから始めるのが最もスムーズです。
  • 1月31日通年雇用届の提出期限
  • 6月15日支給申請の期限。対象期間の賃金台帳・出勤簿等を揃えて提出します。

すでに季節労働者を雇い入れている場合も、1月31日の通年雇用届の提出期限までであれば、間に合うことがあります。ご自身で届出を進めていて途中で行き詰まった、という段階でのご相談もお受けしています。年末年始をまたぐと日数が限られますので、お早めにお電話ください。

※上記は当オフィスの実務上のスケジュールです。年度により変更される場合がありますので、最新の要件は個別にご確認ください。

制度の概要

北海道など積雪が多い地域において、季節的業務に従事する従業員を冬期間も離職させずに通年雇用することで、冬期間中に支払った賃金の一部(最大3分の2)が助成される制度です。

複数の区分がありますが、季節労働者を冬期間も同一の事業所で継続雇用する「事業所内就業」で申請するのが一般的です。

受給額(事業所内就業の場合)

最大3年にわたり、対象者1人あたり冬期間の賃金(最大3か月分)が以下の割合で支給されます。

  • 新規継続労働者(1年目の支給対象者)
    対象期間に支払った賃金の2/3(上限額71万円
  • 継続・再継続労働者(2〜3年目の支給対象者)
    対象期間に支払った賃金の1/2(上限額54万円

対象となる全11業種

  • 建設業
  • 建設現場において据付工事を行う特定の事業
  • 特定貨物自動車運送業
  • 林業
  • 一般製材業
  • 採石業および砂、砂利または玉石の採取業
  • 水産食料品製造業
  • 野菜缶詰、果実缶詰または農産保存食料品の製造業
  • セメント製品製造業
  • 建設用粘土製品(陶磁器製のものを除く)の製造業
  • 農業(畜産農業および畜産サービス業を除く)

こんな会社に向いています

通年雇用助成金が向いている会社

昨今の人手不足により、若年層を中心に「冬期間は仕事がなく、収入が途絶える(出稼ぎが必要になる)」といった不安定な働き方は敬遠される傾向が顕著になっています。冬に離職させた職人が春に戻ってこない、という声も年々増えています。

特に建設業などは、こうした課題を解決するために通年雇用助成金を含め、他業種より有利な助成金が数多く用意されています。これらを活用して従業員の待遇改善(通年での安定収入の確保)を行うことは、深刻な採用難を乗り越え、若手へ技術を継承していくための極めて有効な防衛策となります。

とくに次のような会社では、通年雇用への切り替えを検討する価値があります。

  • 冬期間に離職した職人が、春に戻ってこなかったことがある
  • 受注は増やせるのに、人手が足りず断っている
  • 若手を採用したいが、冬に仕事がないことがネックになっている
  • 除雪や屋内作業など、冬にも回せる仕事が一定量ある
  • これから会社を拡大していきたいと考えている

通年雇用助成金は、この切り替えにかかる人件費の負担を、最大3年間にわたって軽減する制度です。「冬の仕事をどう作るか」という経営判断とセットで検討することで、効果が大きくなります。当オフィスは北海道の建設業を中心に、通年雇用化のご支援を行っています。

申請時のポイント

申請時のポイント

@ 「基礎数(既存社員の定着)」という落とし穴

この助成金を申請する上で、実務上最も注意すべきは「基礎数」のルールです。
本助成金の趣旨は会社全体の通年雇用者を増やすことにあります。そのため、初回申請時の常用労働者数が「基礎数」として設定され、その後、常用労働者が退職して基礎数を下回った年は、その不足人数分だけ助成金が減額されてしまいます。

💡 専門家からのワンポイントアドバイス

いくら新しく通年雇用化を進めても、既存の社員が辞めていく組織では助成金を十分に活用できません。

通年雇用に切り替えると、冬期間の労働時間や賃金の扱いが変わります。ここを就業規則と賃金規程に正しく落とし込んでおくことが、支給申請時の書類不備を防ぎ、社員の離職も防ぐ最大の鍵になります。当オフィスでは、規程の整備とセットでご支援しています。

A キャリアアップ助成金との併用

冬期間に離職していた季節労働者を通年雇用に切り替える際、あわせて有期契約から正社員へ転換するケースがあります。この場合、通年雇用助成金とは別に、キャリアアップ助成金(正社員化コース)の対象となる可能性があります。
ただし、転換のタイミング、就業規則への転換制度の記載など、それぞれ別の要件と期限があり、進める順序によって結果が変わります。当オフィスでは両方の要件を照らし合わせた上で、申請の順番を設計してご提案しています。

B 「事業所内就業」以外の区分について

通年雇用助成金には、事業所内就業のほかにも複数の区分があります。自社の状況にどの区分が当てはまるか判断が難しい場合は、下記のお電話でお気軽にお聞かせください。

よくあるご質問

Q. 通年雇用助成金は、北海道以外でも使えますか。

A. 指定された積雪寒冷地域が対象です。北海道のほか、東北や北陸の一部地域が含まれます。北海道内であれば全域が対象です。

Q. 従業員が1人でも申請できますか。

A. 対象となる季節労働者が1人いれば申請の対象になります。会社の規模は問いません。

Q. 今から相談して、今年度に間に合いますか。

A. ご相談として最も多いのは、季節労働者を雇い入れる4月〜7月ごろです。この段階で通年雇用を前提に雇用契約を組めるため、手続きが最もスムーズに進みます。すでに雇い入れた方を対象にする場合も、通年雇用届の提出期限(1月31日)までであれば間に合うことがありますので、まずはお話をお聞かせください。

Q. 自分で申請することもできますか。

A. 可能です。ただし基礎数の管理、賃金台帳・出勤簿の整合、就業規則の記載など、注意すべき論点が複数あります。当オフィスでは、万一、助成金が受給できなかった場合、受給後報酬は一切いただきません。

Q. 建設キャリアアップシステム(CCUS)とは関係がありますか。

A. 別の制度です。通年雇用助成金は厚生労働省の雇用関係助成金で、建設キャリアアップシステム(国土交通省)や建設業退職金共済(建退共)とは異なります。当オフィスではCCUSの登録代行は行っておりません。

これから人を増やしていきたい経営者様へ

当オフィスは札幌で、助成金の申請代行、就業規則の整備、社会保険の手続きを一貫してお引き受けしています。
「うちは助成金の対象になるだろうか」「就業規則をそろそろ作ったほうがいいのか」。判断に迷う段階でのご相談を歓迎しています。まずはお話をお聞かせください。お気軽にお電話お待ちしております。

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