キャリアアップ助成金〈正社員化コース〉
キャリアアップ助成金〈正社員化コース〉

◆キャリアアップ助成金〈正社員化コース〉とは



非正規雇用労働者が年々増加しており、その不安定な雇用形態の影響が、成婚率の低下や少子化など、社会の様々な場面にまで問題が波及しています。

そこで、安定的な正社員への転換を積極的に進めてほしいとの政策的意図により、導入されているのがキャリアアップ助成金〈正社員化コース〉です。有期から正規への転換だけでなく、以下の転換にも助成金の支給があります。

  1. 有期→正規 1人あたり最大72万円
  2. 有期→無期 1人あたり最大36万円
  3. 無期→正規 1人あたり最大36万円

※1事業所当たり年間20名まで受給可能です。
※ 正規には「多様な正社員(勤務地・職務限定正社員、短時間正社員)」を含みます。
※ 派遣労働者を派遣先で正規雇用労働者または多様な正社員として直接雇用した場合には1人あたり最大36万円加算されます
※ 母子家庭の母、父子家庭の父、若者雇用促進法に基づく認定事業主が35歳未満の者を転換等した場合等には助成額が最大12万円加算されます。
※ 勤務地・職務限定正社員制度を新たに規定し、有期契約労働者等を当該雇用区分に転換又は直接雇用した場合には助成額が最大12万円加算されます。
※ 上記のほか、有期実習型訓練を修了した者を正規雇用労働者等として転換または直接雇用した場合、人材育成コースに規定する額を受給できます。


◆オススメ理由

日本人の労働力が減少の一途をたどる今、中小企業にとって優秀な人材の確保は大きな課題だといえます。従業員の正社員化を促進することで、安心して働ける環境を整えることができます。

一方で、有期契約社員を無期雇用や正社員に転換すると、原則、定年まで雇用する義務が発生するため、当然転換をためらう経営者の方も多いかと思います。

しかし、労働契約法の改正により、平成30年4月1日以降に勤続年数が5年以上に到達するパートや有期契約社員は、本人が希望するだけで「無期契約社員」の権利を取得できるようになりました。

キャリアアップ助成金を利用するかどうかはさておき、従業員の無期雇用の義務化はすでに始まっています。

従って、優秀な従業員はキャリアアップ助成金を活用しながら正社員にしていき、逆に、どう教育しても戦力にならない問題社員については、円満退職してもらう等の手を、早々に打つ必要があります。

◆申請時のポイント
注意点


@有期→正規へ転換時の注意点

有期から正規に転換する際は、5%以上昇給させることが受給要件の一つとなっています。

原則、基本給を昇給させることが求められていますが、例外として要件を満たせば賞与や手当などで昇給しても対象となります。

その他、就業規則上の正社員としての待遇にすべて該当しているか、雇入れから3年以内に転換しているかなど、細かい要件を見落とさないよう細心の注意が必要です。

A事実上の正社員雇用予定者もNG

あらかじめ正社員となることを約束していて雇用した有期契約社員の方は、当然のことながら当該助成金の対象外となります。

さらに2019年度より厳格化され、正社員求人に応募し、結果として有期契約社員として雇用された方も事実上の正社員雇用予定者としてみなされ当該助成金の対象外となりました。

B提出書類が多い

特に大変なのが1年分の賃金台帳や出勤簿、雇用契約書などの提出を求められることです。

給与計算が間違っている、残業代が支払われていない、労働条件が法律の基準に達していないなどの理由で、受給ができないケースが多いのも特徴です。

申請する前に隅々まで細かくチェックしましょう。

C賃金、退職金、労働条件への影響

キャリアアップ助成金〈正社員化コース〉を申請するには、就業規則に正社員や無期契約社員への転換規程を設ける必要があります。

しかしそれだけでなく、転換後の賃金や退職金、その他労働条件がどう変化するのかを、就業規則や賃金規定、退職金規定の細部まで確認しておく必要があります。

どうにか助成金は受給できたものの、労働条件について後になってから従業員とトラブルになるというケースも多くみられます。

正社員等に転換した後の影響は、定年まで続いていくことなので、慎重に進めていきましょう。


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